サイバーエージェントのトライアウト選考がスゴいって話
こんにちは、ジャニヲタ理系院生のいづこです。
いかがお過ごしでしょうか。
今日はジャニーズのジの字も出てきません。
「サイバーエージェントのトライアウト受けてみた」
っていう体験談です。
サイバーエージェントとは説明するまでもなく、ネット広告のグイグイキテる会社です。
2020-2021年現在、ウマ娘が絶好調で走りまくってますね。
「トライアウト選考」というちょっと珍しい形態の選考が実施されていることも、就活界隈においては”知ってる人は知ってる”な話だと思います。
別にサイバーエージェントが好きな訳でもなんでもないですが
トライアウト選考という選考方法に初めて触れてちょっと感動したのと、
あらゆる選考に通ずる”就活の本質”をついているような気がしたので(大袈裟)、
今後、他企業を受けるにあたっても活用出来そうなポイントを忘れぬうちに書き留めておこうと思います。
トライアウト選考の具体的な進行に関してはいくらでも優良ソースがネットに落ちていそうなので、そこは割愛。
ここでは、
トライアウト選考で求められている力を考察します。
大きく分けると2つだと思います。
①学生のスペック
②面接官を巻き込む力
①学生のスペック
・企業理解(うちの商品知ってる?)
→事業会社あるあるですよね。
サイバーエージェントがどんな事業展開してて、どこに強みがあって、今後はこういうマーケットを開拓したくて、市場はこんな様子で、
御社に行きたいというならばそれくらいは知っとかなきゃいけないということですね。
・その場での情報収集力
→いわば「検索能力」。
制限時間内で有益な情報を取ってこられますか?
企業の出してる経営報告書などをさっと調べて欲しい数字もって来られますか?
事業立案なんかのGDでも必要な素養です。ていうか何より情報社会で生きる上で必要。
・論理性
→一般的なケース問題でも同じです。
論理に飛躍はないか、一貫性があるか、面接官を納得させられるストーリーがあるか。
・課題分析力
→これまたケース問題の基本ですが。
ターゲットをしっかり絞る、カスタマージョブを探す、真因を探す、などなどの課題分析プロセスです。
②面接官を巻き込む(利用する)力
・アタック力
→とにかく面接官にアタック(発表)する。発表しない限りフィードバックは貰えません。
ちなみに私が受けたときは3人の学生対1人の面接官でした。時間は45分。面接官と話せる時間は一人あたり平均15分。制限時間内に3回発表したいと思ったので、開始5分で1回目の発表をすることを目標にしました。(大きくずれていたら早めに修正して貰う方がいいので。)
実際5分でファーストアタックをし、ガッツリフィードバックを頂戴して、2回目で大幅な修正を加えました。なんとか制限時間ギリギリに3回目の発表まで滑り込めました。
一緒に受けてた他の2人の学生さんはそれぞれ2回発表されてました。(片手間に聞いてたけど賢そうだった。)
アタック力とは、物怖じせずに聞きに行く力、といったところだと思います。
・アドバイスを貰う時の姿勢
→面接官はヒントをくれます。でも、くれません。
意味の分からないことを書きました。
面接官は正解を知っています。ヒント(誘導)をくれます。
ただ、そうやすやすとヒントを教えてくれるわけじゃない。
面接官の発言に含意されてるヒントを読み解く力、面接官から核心の言葉を引き出すインタビュー力が試されています。
・アドバイスを素直に活かす力
→臨機応変さや柔軟性。
フィードバックを貰ったら修正をしていくわけですが、「さっきのフィードバックからここ直してきました!」の修正力も求められているわけです。
サイバーエージェントはハッキリと「素直でいいヤツ」が欲しいとおっしゃってます。「素直」には色々意味があると思いますが、ここで言っているような柔軟性は素直さの1つではないでしょうか。
・フィードバックもらいながらさらに提案
→アドバイスを貰う姿勢、にも一部共通するのですが。
フィードバックを受ける際、一方的にうなずきながら話を聞くだけじゃなくて、面接官との対話のなかでさらなる提案をしてみる、といったことです。
たとえば、
「こっちの要素については考えなかったの?」と聞かれたら「こういうところに注目していたのでこちらの観点に関しては考えていませんでした。おっしゃる通りです。でしたら例えば△△のような方法も考えられると思います。」
「ここのエビデンス(根拠)薄いよ」と言われてしまったら、「こういうデータやファクトを持ってくるのが良いですかね?」
といったところですかね。上手な返し方はケース対策のプロにでも聞いてください、、、。
②の項で書いた面接官を巻き込む(利用する)力はいずれもケース面接やグループワークでも必要な素養ですね。
おそらく社会人になって実際働いても、まわりを巻き込んで課題解決していくというのはこういったことなのかな、、と思います。知らんけど。
まとめ
とまあここまでトライアウト選考のポイントみたいなモノをつらつらと書いたのですが
ケース面接・GD・面接など就活の様々なフェーズで見られる要素(ポイント)をぎゅっとひとまとめにしたのがトライアウト選考だと思います。
60minで就活生の上記の力を全部見られるならめちゃくちゃ効率的。
ただ、面接官の腕も必要だし、サイバーエージェントは本当に沢山の学生が受けに来ているので、こんなこと一人ひとりの学生に対してやってたら、人事の人間いったい何人いるんだよ、、、って話です。
ひとつ言えるのは、サイバーエージェントは選考フローが丁寧で、ESらしいESもなく、(一応動画選考がある)、一次のGDには学歴フィルターなく参加できる。
トライアウト以外にもさらに面接があったり、1dayがあったり、そのなかでインターン呼ばれる人がいたり、選考フローがちとややこしい...。
でもこのフェーズをひとつひとつクリアしていくと、企業理解が深まり、サイバーがどんどん好きになっていく=志望度があがっていく、そんな選考フローになっていると思います。
そういう意味での「丁寧」です。学生としても企業理解が深まっていくし、企業が一人ひとりの学生をじっくり見てることが伝わります。感謝。
どこの企業でもこういう丁寧な選考はやりたいんだろうけど、まあそこに割ける人的リソースがなあ......通年採用の企業ならやりやすいのかな?そういうのもあるのかもしれないです。ちょっとそこら辺は一介の就活生が頭を悩ませるところではありません。
そういった事情があるからこそ、多くの企業の選考が、替え玉可能なWebテや従来型のESに片寄りがちなのかもしれません。そこについての是非は色々意見が別れそうです。
ちなみに日系大手でトライアウトぽいことをしたことが一社だけありました。グループワークでやりましたが、まさにminiトライアウトでした。
複数人のチームでやる点と、必要情報は自分で調べるのではなく提供されたという点と、お題がもう少しシンプル(ある程度選択肢が用意されていた)であった点、がサイバーエージェントとの違いでした。
以上、「サイバーエージェントのトライアウト選考受けてみた!」でした。
とっても楽しかったし勉強になりました。
それではまた!